Earth Health Club Corporation
ずっと地球とお友だち
個人の皆様 法人の皆様 受験問題に挑戦! 469ma(シロクマ)ランドとは? W-Terminalメンバーオンリー
TOP アドバイス ECOを知る ログイン

2009年4月アーカイブ

iroiro.jpg

      

生活協同組合コープおおいたで開催したワークショップの中身について、少しお話します。

○エネルギー消費原単位で現状を把握

4店舗の延床面積は1300-3000m2とバラツキがあり、ややもすると「大きな店舗が消費電力も多いから・・・」と考えられがちです。

そこで、「エネルギー消費原単位(面積)」に着目し、皆さんにお見せいたしました。

 実態として、面積の広い店舗よりも狭い店舗の方が、原単位は大きいことが判りました。

参加者それぞれ、ご自分の店の原単位の大小で一喜一憂されていましたが、「現状原単位が大きいことを卑下する必要は全くない。逆に省エネの余地が大きい」との発想に変えてもらいました。

 

さらに、大分の店舗すべてが『全国のスーパー平均値』より高く、『コンビニの平均値より低い』という分析結果です。すなわち4店舗とも、省エネの余地が多分にあることを理解してもらいました。

 

 

 

 

090430_01.gif

 

 

○店舗モニタリングによる実態把握

 

同じコープの店舗といえども、エネルギー消費実態には特徴があります。

照明・空調・冷凍機・厨房という系統別にモニタリングデータを比較してみました。

例えば、売り場面積が同じ位にもかかわらず「照明の消費電力が半分以下」の店舗があることや、逆に「空調の消費電力が他に抜きん出ている」店舗があることを理解してもらいました。

 

計測モニタリングにより「電力使用の見える化」を行うことは、「無駄」を明確に浮彫りにすることができることになります。

 

しかも、各店舗のPCから常時データの閲覧ができ、自分たちで「無駄」を発見し「対処」を実践することで、その「結果」もすぐに確認ができることになります。(この仕組みが無ければ、自分たちの削減努力の結果が2ヵ月後の請求書でしか確認できないことになります。)

 

 

 

 

090430_2.gif

 

one_point.jpg

 

CO2は、化石燃料が燃焼することによって発生します。したがって、実際には複雑な化学反応式によってその発生量を算出します。

 

しかし、そんな難しいことをしなくてもCO2排出量は比較的簡単な計算式で求めることができます。以下の式を覚えておいてください。

 

 

CO2排出量=CO2排出係数×消費量

 

 

ここで、CO2排出係数とは電気やガス、ガソリン等のエネルギー種別に定められた値で、政令等で指定されています。

 

また、消費量は実際に使ったエネルギー量です。つまり、使ったエネルギーとその消費量さえわかればCO2排出量は簡単に計算することができます。注意するのは、単位だけです。

 

469maランドでも、このロジックを使って皆さんのご家庭のCO2排出量を計算しているのです。主なCO2排出係数の一覧を下図に示します。

電力のCO2排出係数は、電力会社ごとに公表されています。だいたい0.3-0.5kg-CO2/kWhの範囲に収まっていますが、この差は各電力会社の保有している発電所の種類に依存します。

 

CO2を排出しない原子力発電や水力発電の割合が大きいとこの値は小さくなり、石炭や石油等の火力発電の割合が大きいとこの値も大きくなります。

 

ちなみに、ガソリン1Lを燃焼すると約2.3kgCO2を排出します。以前「何でガソリン1L(約1kg弱)でCO22kgでるのか?1kgじゃないのか?」と質問されたことがあります。

 

これは、冒頭にも申し上げたように化学反応なので全くおかしなことではありません。ガソリンが燃焼すると、エネルギーを発生するとともにCO2だけでなく水等も発生します。これら化学反応全体でみると、質量保存の法則は成り立っているのです。

 

 

090428_1.gif


 

具体的な数値の例を示します。電力会社の例として、3社を挙げましたが、この違いはどこからくるのでしょうか?

 

これは、「電源構成」に依存します。原子力発電所が多い電力会社はこの値は小さくなります。

ここでは、東京電力と九州電力が該当しますが、東京電力に関しては、柏崎の原子力発電所が止まっていますので、平成20年度の値は、0.425kg-CO2/kWhとなっています。中部電力のように火力発電(とくに石炭)の割合が大きいと排出係数(原単位ということもあります)は大きくなります。「電力は0.3-0.5kg-CO2/kWh」という感覚を覚えておくとよいでしょう。

 

その他、よく使われる燃料の例は以下のとおりです。単位の違いさえ、気を付ければ計算自体は難しくありません。余談ですが、この単位を間違えて集計している事業者様も時々いらっしゃるようです・・・・

 

"世論"のあんな見方こんな見方1

kankyo_anna_konnna.jpg

 

なぜ、環境問題に関して、さまざまな見方が生まれるのでしょうか。専門家の専門分野が違うと、その専門家の間で意見が180°違ってしまうこともよくありますね。「偽善エコロジー」なんていう言葉もブームになりました。「地球温暖化の原因はCO2ではない」という意見もあるほどです。

そもそも環境問題とは、その人の地域・時代・価値観によって重要視するポイントが異なるはずであり、環境問題に関する意見については、その意見がどのようなバックグラウンドを持ち、どういう立場(業界代表なのか?消費者代表なのか?)で発言されているのかを常に意識するべきであると思います。

 

では、ひとつの見方として、インターネットを使い世論の動きを見てみましょう。インターネット検索の大手4社(GoogleYahoo!MSNgoo)を使って、キーワード検索を行ってみました。世論はどんな問題に関心を持っているのでしょうか。

 

 

090423_1.jpg

 

「地球温暖化」が最も注目されているようですね。続いては、「資源の消費」でしょうか。石油価格の高騰、エネルギー問題、京都議定書発効などが影響していると思われます。

あくまでも、これはひとつの見方ですのでこれが全てではありませんが、環境問題に関する項目は、図のように幅広くあるにも関わらず、世論の関心がいくつかの分野に集中してしまっているという現状が、この図からわかります。

 

次回は、もう少し詳しく世論の動きについて見ていきましょう。

 

ondanka.jpg

 

桜の季節=新年度=改正省エネ法施行!

 

生活協同組合コープおおいたでは、10ヶ月にわたり「温暖化対策」について検討を重ねてきた成果をいよいよ実践することになりました。店舗でCO2排出量削減のための「運用改善」スタートです。

 

今回は、店舗で働く人「全員参加」による運用改善を目指し、職員・店職(パート)全員を対象とした「ワークショップ」を開催しました。

 

対象店舗は4店舗です。

 

4月1日から10日間にわたり、4店舗16コマ(延べ参加人数は320人)のワークショップ(学習会)となりました。

 

ワークショップの内容に少し触れてみます。

 

     1コマ:約1時間15

 

内容

背景(改正省エネ法の概要とコープおおいたの状況)

現状(各店舗のエネルギー消費原単位、店舗モニタリングによる実態把握)

知識(業務用電力基本料金の仕組み?デマンドを下げることの意義)

基本対策(使用電力削減とピークカット)

個別方策(作業時間照明の調整など)

469maランドの活用

 

参加者の殆どの方が「主婦のみなさま」ということもあり、家庭における省エネ対策の話題を折り混ぜながら、運用改善のための「ヒント」をつかんでもらえるよう進めてまいりました。

 

具体的な内容については、次回にお話しましょう。

 

 

              

            店舗概観とワークショップ(学習会)風景

 

 

090421_1.jpg

          対象店舗の1店 コープおおいた ふらいる店

             

 

090421_2.jpg

 



 

 



 



 


 

one_point.jpg

  

ガソリンは、言うまでもなく自動車の燃料です。エンジンを動かし、自動車を動かすエネルギー源です。ガソリン価格の乱高下、自動車不況、高速道路料金等いろいろと話題になっていますね。

 

自動車からのCO2は、車のエンジンでガソリンを燃焼させますので排気ガスと一緒に出てきます。自動車の性能を現す重要な指標として「燃費」があります。

これは、1Lの燃料でどのくらいの距離を走ることができるかを現す指標です(単位は、km/Lで現わされ、大きいほど優れていることになります)。

 

燃費という観点では、ガソリンエンジンより軽油を使うディーゼルエンジンが優れており、ヨーロッパではCO2対策の観点から一般乗用車にもディーゼル車が普及しつつあります。日本では、他の排気ガスの大気汚染等に与える影響が懸念され少し違う動きになっています。

 

その他、ガソリンエンジンと電気エネルギーを組み合わせたハイブリッド自動車や電気自動車、あるいは水素エネルギーを活用した燃料電池自動車等が注目されていますね。

しかし、これらの低公害車に完全に置き換わるまではもうしばらく時間がかかりそうです。車に乗らなくて済む時は、公共交通機関を利用し、どうしても車に乗る必要がある時はエコドライブを心がけましょう。

 

また、車の整備を適切な時期に行っていくことも燃費改善につながります。ガソリン代が家計に与える影響は、小さくないと思いますので少しずつ実践していってみてください。

 

追加経済対策に環境がたくさん......

マスコミ報道で追加経済対策がいろいろと賑わせていますが、環境をテーマにしたのもいろいろと出ています。 

 

クルマと省エネ家電について、新聞各紙からの抜粋です。

 

◆環境負荷の小さい車への買い替え促進策

 

補助金

普通乗用車

軽自動車

トラック・バスなど

13年超の車を廃棄して新車を購入

25万円

12.5万円

40-180万円

新規購入*

10万円

5万円

20-90万円

2010年度基準を15%以上上回る新車が対象

 

新車は13年前の車に比べて燃費が約3割改善しており、低燃費車への切り替えは二酸化炭素(CO2)の排出削減にもつながるとのこと。

ドイツではこの政策で、新車の販売が倍増し、景気対策にも繫がり我が国でも導入されることになりました。

 

 

省エネ家電を購入するとエコポイントを付与する

 

対象家電

エコポイント

「省エネラベル」が4つ星以上のエアコン、冷蔵庫、テレビ

販売価格の5%分

地デジ対応薄型テレビ

販売価格の10%分

*リサイクルする場合は3%分を上乗せ

 

ポイントの還元方法や使い道はまだ詰まっていません。家電量販店は先取りする形で、省エネ家電の購入にポイントを上乗せするサービスを始めました。

 

「何だよ、自動車と電気業界だけの対策じゃないの?」という冷ややかな声や、「クルマなんか前倒しになって先食いしているだけじゃないか」という声も聞こえてきます。でも買い替えを考えていた人たちには朗報ですね。

 

469maランドのあるスタッフは、「うちの古くなった調子の悪いエアコンを代えられる」と喜んでいます。

 

また「高速道路が1000円になって、クルマの購入の補助が出て、これで街にクルマが溢れたらCO2の排出が増えるじゃないか!」という意見もあります。

100年に一度と言われる大混乱期。

 

経済と環境のバランス......難しいですね。

 

one_point.jpg

ガスは、給湯器やガスコンロで燃焼させることによって、熱エネルギーを取り出すことができます。したがって、ガスを燃やしている「その場」でCO2が発生していることになります。

 

発電所で、CO2を排出する電気とはこの点が異なります。ガスを使う機器としては、どんなものがあるでしょうか。おうちの中を眺めてみましょう。ちなみに、以前ご紹介したように家庭のエネルギー消費のうち給湯が26%、厨房(料理など)が13%を占めています。

 

この部分をガスではなく、電気によって対応しようというのが「オール電化」の動きです(IHクッキングヒーターやエコキュート等)。コマーシャルだけを見ているとどちらが環境配慮に優れているのかわかりにくいと思います。

 

実際に、計算の仕方によって結果が異なってきますので、この点については追々勉強していきたいと思います。

 

                                            

                                         

                                    

2009/4/13 

早稲田大学環境総合研究センター 准教授
株式会社早稲田環境研究所 代表取締役

小野田弘士

ulv.jpg

090409_1.jpg

 

「隊長、爆発まで残り10秒を切りました。」
「なんだって!?こんなに配線があったらどれを切ればいいか分からないじゃないか。」
「隊長、それならいっそのこと全部きっちゃいましょう。」
「そうだな。こうなったらヤケクソだ。」
「せーの・・・」
 
いやいや、これは爆弾ではありませんよ。
ULV
の電気部品「コントロールBOX」です。

 

090409_2.jpg

 

他にも、これだけたくさんの部品があります。

 

プレ走行試験に向けて、作業は急ピッチに進みます。

 

 

第7回 暖冬で雪不足

ondanka.jpg


みなさん、こんにちは。

前回は、暖冬についてお話しました。

ところで、暖冬の影響は、桜だけに起こっていることではありません。今年度の冬は、雪不足でスキー場に必須の雪が降らず、スキーを楽しみにしている人々の楽しみを奪い、スキー場で生計を立てている人々にも大きな打撃を与えました。

寒さが苦手な私にとって暖冬は悪いことではありませんが、日本人として風情ある四季折々の変化が味わえないのは残念ですね。


7回分写真.jpg

出典:ジュニアスキーHP(http://juniorski.blog88.fc2.com)


早稲田大学環境総合研究センター

客員研究員   神宮文代

早稲田大学 小野田准教授のワンポイントエコ授業
 
みんなで学ぼう!地球で起きてるこんなこと 
 
地球健康クラブ
 
早稲田環境研究所
 
NPO法人469maネット
 
このシロクマランドは早稲田環境研究所と地球健康クラブが共同で運営しております。

Supported by
Earth Health Club Corporation

月別記事