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ガソリンは、言うまでもなく自動車の燃料です。エンジンを動かし、自動車を動かすエネルギー源です。ガソリン価格の乱高下、自動車不況、高速道路料金等いろいろと話題になっていますね。

 

自動車からのCO2は、車のエンジンでガソリンを燃焼させますので排気ガスと一緒に出てきます。自動車の性能を現す重要な指標として「燃費」があります。

これは、1Lの燃料でどのくらいの距離を走ることができるかを現す指標です(単位は、km/Lで現わされ、大きいほど優れていることになります)。

 

燃費という観点では、ガソリンエンジンより軽油を使うディーゼルエンジンが優れており、ヨーロッパではCO2対策の観点から一般乗用車にもディーゼル車が普及しつつあります。日本では、他の排気ガスの大気汚染等に与える影響が懸念され少し違う動きになっています。

 

その他、ガソリンエンジンと電気エネルギーを組み合わせたハイブリッド自動車や電気自動車、あるいは水素エネルギーを活用した燃料電池自動車等が注目されていますね。

しかし、これらの低公害車に完全に置き換わるまではもうしばらく時間がかかりそうです。車に乗らなくて済む時は、公共交通機関を利用し、どうしても車に乗る必要がある時はエコドライブを心がけましょう。

 

また、車の整備を適切な時期に行っていくことも燃費改善につながります。ガソリン代が家計に与える影響は、小さくないと思いますので少しずつ実践していってみてください。

 

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ガスは、給湯器やガスコンロで燃焼させることによって、熱エネルギーを取り出すことができます。したがって、ガスを燃やしている「その場」でCO2が発生していることになります。

 

発電所で、CO2を排出する電気とはこの点が異なります。ガスを使う機器としては、どんなものがあるでしょうか。おうちの中を眺めてみましょう。ちなみに、以前ご紹介したように家庭のエネルギー消費のうち給湯が26%、厨房(料理など)が13%を占めています。

 

この部分をガスではなく、電気によって対応しようというのが「オール電化」の動きです(IHクッキングヒーターやエコキュート等)。コマーシャルだけを見ているとどちらが環境配慮に優れているのかわかりにくいと思います。

 

実際に、計算の仕方によって結果が異なってきますので、この点については追々勉強していきたいと思います。

 

                                            

                                         

                                    

2009/4/13 

早稲田大学環境総合研究センター 准教授
株式会社早稲田環境研究所 代表取締役

小野田弘士

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 タイトルの質問に対しての回答結果の一例が左の図です。これを見ると、「冷房(40%)・暖房(30%)」とこれだけで70%を占めているのがわかります(ただし、ガソリンは含まれていないことに注意してください。)。

 

ところが、実際はどうか?というのが右の図です。実は、冷房といのは実際には2%程度なのです。実際には、動力、つまり、家電製品や照明が約37%と最も大きな割合を占めています。冷房は、確かに消費電力が大きい機械のひとつで、夏場のピーク電力を抑えるためには省エネ行動(使用時間を控える、適切な温度設定にする等)は不可欠です。

しかし、年間の使用時間からすると、冷蔵庫や照明に比べると短くなるのでこのような結果になるわけです。

 

エアコンの省エネに関するコマーシャルが流れているからこうした結果になるのでしょう。しかし、環境問題というのは何でもそうですが、みなさんの意識と実態に必ず「ギャップ」があるものです

 

そのギャップを埋める作業が「見える化」なのです。

 

なお、シロクマランドに入力しているデータだけでは個別の機器でどれくらい電力を消費しているかはわかりません(それを計測するには少しお金がかかってしまいます)。おいおい勉強していきましょう。

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                                                       2008/11/25

早稲田大学環境総合研究センター

准教授
株式会社早稲田環境研究所 代表取締役

小野田弘士

みなさんのCO2排出量はどのくらい?

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 今回はみなさんが入力したデータがどうなっているかを少し分析してみました。非常に興味深い結果になっていたので紹介します。これは、1世帯あたり、1ヶ月あたりのCO2排出量を計算した結果です。

 

この結果をみると、1世帯あたりのCO2排出量は、200から250kg-CO2となっていることがわかります(注意:これはガソリンの消費量を含んでいます。含まずに計算する場合もあるので注意しましょう)。

 

一般的に夏はエアコン等を使用するので、CO2排出量は増えるのでは?と思っている方が多いのではないでしょうか?この結果では、夏が近づくにつれてCO2排出量は減少していますね。この原因を探るために個別の項目を見ていきたいと思います。

 

【電気】

電気の使用量は、夏に向けて増加しています。これは、平均気温が上がって冷房を使用することによるものと考えられます。7月には全体の50%が電気に起因するものとなっています。

 

【ガス(都市ガス・LPG)】

ガスは、夏に向けて減少傾向になっています。お風呂を沸かさずにシャワーで済ませたり、お湯を沸かさずに冷たいものを飲むようになってくるとガスの消費量は減ってきます。

 

【ガソリン】

ガソリンの消費量は、目に見えて減少しています。この部分が、「夏場に向けてCO2排出量が減少した」大きな理由です。その原因のひとつは、「ガソリン価格の高騰」が挙げられるのではないでしょうか?

 

みなさんの実感と合っているでしょうか?

また、「私の家のCO2排出量は、●●kg-CO2!」と答えられるようになると、「CO2排出量」の感覚がわかってくると思います。

 

次回に向けて、ひとつ質問をします。

「みなさんの家庭でいちばんエネルギーを使っている製品は何だと思いますか?」

次回までにご家庭でいろいろ話し合ってみてください。

 


2008/10/30

早稲田大学環境総合研究センター

准教授
株式会社早稲田環境研究所 代表取締役

小野田弘士

                                                                                                               

                                                                                                            

CO2はどこから出ているの??電気編?

one_point.jpg CO2は、さまざまな化石燃料(石油、石炭、天然ガス等)を燃焼(燃やす)させてエネルギーを取り出すことによって発生します。まず、このポイントを押さえておきましょう。

 

 今回は、家の中で使うエネルギーとして、「電気」に注目してみます。もはや「電気」はあって当たり前の感覚ではないでしょうか?家の中で電気を使っている製品をリストアップしてみましょう。テレビ、パソコン、FAX、DVDレコーダー、冷蔵庫、エアコン、照明、・・・・・。たくさんありますね。

 

 電気を節約すると、CO2排出量を減らすことができます。それを考えるにあたって、電気はどのように作られているかを考えてみましょう。電気は、「発電所」というところで作られます(電気を作ることを「発電」といいます)。みなさんも聞いたことがあると思いますが、その発電の仕方によって、火力発電、原子力発電、水力発電等のように呼ばれたりします。最近では、風力発電や太陽光発電なども注目されていますね。

 このうち、CO2の排出要因となるのは火力発電です。火力発電では、石油・石炭・天然ガス等のいわゆる化石燃料を使用しています。したがって、発電するときにCO2を排出します(冒頭の「ポイント」を参照してみてください)。日本では、発電電力量の全体の約60%を火力発電で賄っています(ちなみに、原子力発電が約30%、水力発電が約8%、自然エネルギー等その他が2%です[1])。

 

 みなさんの家庭からもうもうとCO2が出ているわけではありません。でも、家庭で消費電力量をみんなで減らせれば、発電所でのCO2排出量を減らすことにつながるわけです。

 

 なお、シロクマランドにデータを入力していただいている方はわかると思いますが、使った電気の量(電力量)は、kWh(キロワットアワー)で表現されます。日本の場合、1kWhで0.3?0.4kgのCO2を排出しています。



 

 



[1] 資源エネルギー庁「電源構成の概要」より。火力発電や原子力発電などの構成割合を「電源構成」といいます。

 

2008/09/24
早稲田大学環境総合研究センター

准教授
株式会社早稲田環境研究所 代表取締役

小野田弘士

 身の回りには、CO2の発生要因となっているものがたくさんあります。

 今回は、CO2がどこから出ているかを考えてみましょう。ここでは、イメージがわきやすいようにみなさんの家庭(つまり、家の中)を思い浮かべてみましょう。

 

 みなさんの家庭では、どんなエネルギーを使っているでしょうか?

 

080805_1.gifシロクマランドに毎月、データを入力していただいている方はわかりますね。電気、ガス、灯油(注:家庭によっては使っていないものもあると思います)、それから、自動車に乗る方はガソリンを使っています。いずれもみなさんの便利な生活を支えているものですね。

 CO2を上手に削減していくためには、どのエネルギーがどこで使われているかを知ることが大切です。ぐるっと周りを見渡すと、さまざまな製品が目に入ると思います。
それらの製品がどんなエネルギーを使って動いているか考えてみましょう。

 

2008/08/05
早稲田大学環境総合研究センター

准教授
株式会社早稲田環境研究所 代表取締役

小野田弘士

第一回シロクマランドへようこそ!

はじめに

 みなさん、こんにちは。

 現在、地球温暖化やCO2(二酸化炭素)に関するニュースが連日のように報道されるようになりました。みなさんにとっても"エコ"が身近な問題になってきているのではないでしょうか?

このサイトでは、「今、できることは何だろう?」という観点から、みんなでできる温暖化対策をみんなと一緒に考えていくためのプラットフォームとして立ち上げたもので、私自身も運営に参加させていただいています。

 私は、温暖化対策、ごみ問題、リサイクルなどの研究に携わっています。このコーナーでは、こうした経験も踏まえ、少しでもみなさんのお役に立てるような情報を提供できればと考えています。また、私自身も勉強させていただきながら、これからの温暖化対策のあり方についてみなさんと一緒に考えていきたいと思っています。


地球温暖化ってどんな現象?

 地球温暖化とは、CO2(二酸化炭素)をはじめとする温室効果ガスが、産業活動などによって大量に排出されることによって、大気中の濃度が高まり、気温が上昇する現象のことをいいます。

 CO2が温暖化の主たる原因であることには違いませんが、けして悪者ではありません。もともと、太陽からのエネルギーであたためられた地表からの熱を吸収して、大気を暖める役割を果たしているのです。それによって、さまざまな生物や私たち人間が地球上で生きていくことができるわけです。

 ところが、産業革命以降、人間は大量の化石燃料(石油、石炭など)を消費するようになり、大気中のCO2濃度が急上昇し、温暖化が国際的な問題として取り上げられるようになりました。


地球温暖化によってどんなことが起きるの?

 地球温暖化の影響について研究しているIPCC(気候変動政府間パネル)は、このまま温暖化が進むと、2100年には最大で5.8℃上昇すると予想しています。

 そうすると、以下のような現象が起こるといわれています。

  1. 海面の上昇:南極や氷河の氷が溶け、海面が上昇します。一部の島や我が国の一部も沈んでしますといわれています。
  2. 生態系への影響:氷の上で生活するシロクマやペンギンなどの生物はもちろんのこと、さまざまな生態系に影響がでて、絶滅する生物がどんどん増えてしまいます。
  3. 感染症の拡大:人間の生活にも影響がでてきます。とくにマラリアなどの熱帯性の感染症が拡大してしまいます。
  4. 異常気象の頻発:砂漠化がどんどん進み、熱帯性の低気圧(台風、ハリケーン、サイクロン)が頻発します。洪水や高潮の被害が増えるといわれています。
  5. 食糧難:食糧問題と温暖化問題は切り離せません。温暖化が進むと、病害虫が増加し、深刻な食糧難を招く可能性があります。



進まない温暖化対策?

 これだけ大変な問題なのに、我が国の温暖化対策は十分に進んでいないという指摘がなされています。日本は、1990年比で温室効果ガスの排出量を2008年(つまり、今年)から2012年までの間に6%削減することが求められています(これを定めたのが「京都議定書」です)。ところが、2005年度の日本の温室効果ガスは、減らすどころか逆に7.8%増えてしまっていています。「マイナス6%」の目標を達成するためには、13.8%削減しなければなりません。

 なぜ、このような状況になってしまったのでしょうか?これは、「(地球温暖化は)対岸の火事。」という認識がぬぐえていないからだと私は考えています。CO2そのものが人体に悪影響を与えるわけではありません。深刻な問題を引き起こすとわかっていても、その影響が顕著に現れるまでの「タイムラグ(時間差)」が、「真剣」な温暖化対策への取り組みを足踏みさせてしまっている一面は否定できないと思います。

 「省エネが大事なのはわかる。でも、自分くらいは・・・。」と思ったことがある人がほとんどではないでしょうか?こうした「総論賛成、各論反対。」は環境の問題ではよくあることなのです。


まずは、CO2排出量の「見える化」!

 だからといって、江戸時代に戻ることもできません。「今、できること。」から着実にはじめて、少しずつライフスタイルの転換をはかっていくことが大事だと考えています。

 世界中で「CO2のダイエット」が求められています。ダイエットするときは、必ず体重計にのると思います。このサイトでは、「CO2の体重計」を提供します。そこから、「どうやったらCO2を減らせるか?」を少しずつ考えていきたいと思います。


 初回なので、少し堅い話になりました。次回以降は、独自の視点から、多面的にいろいろな情報を提供していきたいと思います。

2008/06/23
早稲田大学環境総合研究センター

准教授

株式会社早稲田環境研究所 代表取締役
小野田弘士

早稲田大学 小野田准教授のワンポイントエコ授業
 
みんなで学ぼう!地球で起きてるこんなこと 
 
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