前回までハイブリッドカーを環境負荷の観点から見てきましたが、
決して納得のいく結果ではありませんでした。
今回はちょっと環境から距離を置いて、ではなぜ今ハイブリッド車が人気なのか考えたいと思います。
消費者の視点、つまりお金の面からハイブリッド車を見ていきます。
やっぱりハイブリッドカーは燃費いいから使えば使うほど得するんじゃないの?と、そんな考えもあるでしょう。
そこで、ハイブリッド車であるか否かでどのくらい費用に差が出るのか
見てみたいと思います。
考慮するものは、下の2項目です。
・車体購入価格(車体価格?エコカー減税額)
・燃料代(ガソリン代120円として、燃費カタログ値から算出)
この合計で比較します。
単純に費用の比較なので、今回はガソリン車もハイブリッド車もある
「エスティマ」で比較を行いました。
ポイントは、ハイブリッド車の方が車体価格が高いのに対し、
ガソリン車の方が燃費が悪いということです。
つまり、重要になってくるのは、何km走行するとハイブリッド車の方が
ガソリン車よりお得になるか、というところですね。
さて、早速その結果がこちらです。
実線がハイブリッド車で、点線がガソリン車です。
ガソリン代からハイブリッド車がお得になってくるのは、
実線と点線が交わる部分から、ということになりますが、どうでしょうか?
なんと、低いグレードで交わっているのは走行距離20万kmの地点、
そして高いグレードに関しては25万km走ってもまだ交わりません。
今までなんとなく、
「ハイブリッドカーは燃料が少なくて済むからお得」
なんて考えていた人もいるんじゃないでしょうか。
実際はそうでもなさそうです。
ますますハイブリッド車の人気とエコカー減税に、
疑問を抱かずにはいられなくなってきました・・・
今回はちょっと環境から離れて見ましたが、
再度、環境の観点からエコカー減税に迫ります!
次のテーマは「排出権取引とエコカー減税」。
ではまた次回!