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2010年7月アーカイブ

今月のクローズアップ食材「鯵」

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   『旅館や民宿の朝食では、これの"開き"が定番。魚へんに参と書く、日本人に最も食べられている魚のひとつといえばナニ!?』...............答えは鯵!! なんと鯵の開きは年間4億枚も食べられているそうですよ。日本人はどれだけ鯵の開きが好きなんでしょう!
   一般に鯵といえば「マアジ」のこと。でもアジ科の魚は世界に140種類もいるそうです。日本ではマアジの他に、マアジに比べると長い筒型のムロアジや、高級魚といわれる大型のシマアジもいて、どちらもとてもおいしい魚です。

   鯵の旬は梅雨から夏にかけてで、今がまさにおいしい季節。しかも価格も安くなるので、積極的に食べたいですね。自宅で干物にチャレンジするのもいいでしょう。開いたら塩を振り、ふたつのザルの間に入れて、日陰の風通しのいいところで半日干します。これだけでも水分が減って味が凝縮されて、うまみたっぷりの干物ができます。その他、刺身やたたき、煮物や天ぷら、フライ、塩焼き、酢〆、豆鯵は南蛮漬けもおすすめ。たんぱくな魚なので調理法はいろいろあります。食べ飽きないのが魅力の魚ですね。

   鯵はタンパク質、脂質が豊富。特に脳を活性化させるといわれているDHA、血管を広げて血管壁を若々しく保ってくれるEPAが豊富です。また血圧やコレステロールを下げ、高血圧や動脈硬化の予防になるタウリンも含まれ、タウリンとEPAの相乗効果で、良質の血液を全身にめぐりやすくし、血行不良による疲れ目や肩こりなどの改善にも効果的です。さらにビタミンB1、カルシウムも含まれ、疲労回復などに効果があります。これらの成分は干物にするとさらに増えるそうですよ。またEPAとDHAをしっかり摂りたいなら、新鮮なものを選び、新鮮なうちに食すのもポイントです。

   新鮮な鯵の見分け方はまず、身がしっかりと硬いこと、全体的に丸く、お腹が凹んでいないもの、表面が輝いているものです。また大き過ぎるものよりも小型?中型サイズのほうが、味がしっかりしている場合が多いようです。
   さて、冒頭で「魚へんに参」と書きました。例えば背が青いから「魚へんに青」で「鯖」のように、「鯵」にも意味があるに違いないのですが、ちょっとわかりにくいですよね。調べてみると、マアジ漁は旧暦の3月(太陽暦の5月)あたりから始まるということで、「参→三」なのだそうです。また「おいし過ぎて参った」という説もありますが、こちらは定かではありません。私は後者のほうが好きなのですけどね...。

               

               レシピ「洋風なめろう」

   マアジを3枚に下ろして、皮を取って腹骨をすき、中骨を抜いて、細かく切ってからネギや青じそ、みょうが、ショウガ、みそを混ぜながらさらに細かくたたいていく料理が、「なめろう」。その名は、お皿に残ったものまで舐めてしまいたいほどおいしいということから付きました。そのまま食べても、表面をあぶってもとてもおいしい。もともとは千葉県の漁師料理だったそうですが、今ではすっかりポピュラーですね。ならば、少しアレンジしなければ...ということで、なめろうを洋風にしてみました。ピクルスとバルサミコ酢の酸味が加わることで、臭みがなくなりさっぱりといただけます。切るだけで火を使わないので、暑い季節にうれしい。簡単だけれど、おもてなし料理にもおすすめですよ。

[材料2人前]
鯵(マアジ 中サイズ)...1尾
きゅうりのピクルス...1?2本
バジルの葉...3?4枚
ミニトマト...3?4個
オリーブオイル...大さじ1
バルサミコ酢...少々
塩・こしょう...適量

[作り方]
1. 鯵は3枚に下ろして腹骨部分を薄く引き、中骨を抜く。包丁を当ててひっぱるようにして皮をひく。

2. ピクルスは細かいみじん切りに、バジルは粗みじん切り、ミニトマトはくし型に切る。

3. 鯵を包丁で切るようにたたき、細かくなってきたら、オリーブオイル大さじ1/2、バルサミコ酢を入れ、味を見ながら塩、こしょうを加え、さらに細かくなるまでたたく。

4. 3をボウルに入れて、ピクルスを加え、スプーンでよく混ぜる。

5. 1/2量ずつ型に入れ、皿に取り出し盛り付けたら、バジルとトマトを飾り、残りのオリーブオイル1/2を回しかける。

 

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                                                (鯵)
魚屋さんで、内臓を取って下処理をしてもらった鯵。ぜいごもとってもらいましょう

 

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                                          (3枚下ろし)
3枚に下ろしをした鯵。苦手な人はここまでを魚屋さんにお願いしてもいいですね

 

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                                          (ピクルス)
          長さ6?くらいの小さめなディルピクルス。2本使いました

 

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                                   (鯵とピクルスを混ぜる)
鯵3に対してピクルス1くらいの割合にしてみました。お好みで加減してください。これをよく混ぜます

 

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                                               (完成)
お猪口を型として代用しました。すぐに食べればふんわり、冷蔵庫で少し冷やすと身がしまって食感が変わります。どちらも美味


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   食べものでオーガニック(農薬や化学肥料を使わない)なものを好む人は増えていますが、綿にも農薬や化学肥料を使わないものがあります。オーガニックコットンと呼ばれているものです。

   一般のコットンのほとんどは農薬を使用しています。しかも、かなりの量の農薬を使用しているそうです。地球上の耕地面積の 約2.5%を占めるコットン畑に、全世界で使われている殺虫剤の約16%、 農薬全体の約10%が使用されているというデータもあります。また、途上国、特にインドはコットンの生産大国ですが、児童労働が行われている現状があります。子どもたちは学校にも行けず、健康被害も受けているのです。

   私たちが日常的に着たり使ったりしている綿製品の原料の生産段階で、働く人の健康や環境の汚染が起きていると知ったら、あなたはどう思いますか? 何とかそういうことは止めさせたい、あるいはそうではないものを使おうと思う人は少なくないはずです。

  ※世界の子供を児童労働から守るNGO ACE(エース) 
http://acejapan.org/cotton/childlabour.html

   イー・ウーマンというWEBサイトで毎週行われている「働く人の円卓会議」というバーチャルな会議があります。そこで「オーガニックコットン、使っていますか?」をテーマにしみました。使用状況をおうかがいしたところ、38%の方が「使っている」とお答えでした。使っている理由としては、「身体にやさしく安心できるから」、「オーガニックやフェアトレードに共感して」、「肌触りが良く、使っていて幸せ」というようなことが挙げられました。

 

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                          オーガニックコットンの畑では枯葉剤を使わない

 


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                                       綿は種を包みこむ布団

  

   私が愛用しているオーガニックコットン製品には、タオルケットやタオルから、室内着、Tシャツ、スカート、アウターなどのウエアなどがあります。やはり風合いが良いですし、丈夫で長く愛用できるように思います。また、赤ちゃんの出産祝いや病気のお見舞いなどにもよく使っていますが、喜ばれます

   ちなみに、原料である綿はほとんどが輸入です。アメリカのテキサス州など先進国をはじめ。インドやパキスタンなど途上国で栽培されています。日本でもかつては植えられていましたが海外に移ってしまいました。移ったのは原料生産だけではありません。繊維産業では、紡績や染色、縫製も多くが海外に流出してしまいました。そんな中、原綿を海外から輸入した後の工程は全て国内で行うことにこだわっているのが「アバンティ」という会社です。社長の渡邊智恵子さんは「繊維にかかわる国内の職人さんや、高い技術力をぜひ守りたい」と言います。そして、数年前からは国内で綿の栽培を始めています。もちろん、農薬や化学肥料は使いません。

※アバンティの哲学 
http://www.avantijapan.co.jp/philosophy/philosophy.html


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                                     赤ちゃんや子供にも安心 

  1,000円以下のジーンズや海外からファストファッションのブランドが上陸して話題になったりしていますね。でも、安さにも訳があるのではないでしょうか。例えばお米は1kg500円位のものを食べていますよね。綿も1kg500円位生産にかかります。ジーンズは400g程度使用するそうなので、原料だけで200円になります。それに紡績、染色、デザイン、縫製、そしてメーカーや販売店の利益を乗せると・・・ どうすれば1,000円以下のものができるのでしょうか・・・? 関わっている人がみんな幸せであれば、良いのですが。

第2回 「真室川」を知っていますか?

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   こんにちは高橋剛商会の平城匡史(ヒラキタダシ)です。
今年は春先から天候不順が続き、都会では野菜の価格が上がっていますね。山形県真室川でも異常気象の影響で、お米の種まきが遅れています。最近はこの異常気象のお陰で田植えがずれ込むことが多くなっています。

   ところでみなさん、お米作りで一番最初の作業って何かご存知ですか。そう種籾の選別と消毒です(って普通しらないですよね)。

   3月23日、種籾を(卵が浮くか浮かないかくらいの濃度の)塩水に入れ、浮いてくる種籾を取り除き、塩水でもちゃんと沈む重い種籾だけを選びます。
http://www.takahashitsuyoshi.com/production01.html

   選ばれた種籾を消毒液に漬けます。高橋剛と仲間たちが使う消毒液は米ぬかと糖蜜を様々な微生物で発酵させた「活性液」。乳酸菌類の強い酸が種籾に潜む「ばか苗菌」を死滅させます。

   消毒した種籾は、乾燥させて種まきまで保管します。

   そして種まき。田植えの約1ヶ月前くらい、山形県真室川の場合田植えは5月中旬からですから、だいたい4月中旬に種まきを行います。

  さて、お米の種まき(田植え用)と大根の種まきはどこが違うでしょうか。
  はい、お米の種まきは、"まず発芽させてから行う"というのが特徴です。

   "<発芽をそろえるため、種を温める(催芽)> :十分水を吸わせた種に、30?32度の温度を20時間くらい加えて、いっせいに発芽させ、芽の長さを1ミリメートルくらいの長さにします。発芽をそろえるのは、その後の田植えをしやすくし、成長の管理を効率的に行うためです。(JA山形 庄内平野の米作りより)"

   これが一般的な種まき準備ですが、高橋剛と仲間たちの米作りでは、ちょっと異色な催芽を行います。詳しくはこちらをご覧くださいね。
http://www.takahashitsuyoshi.com/kodawari.html

   ところで皆さん、お米はどうして直接田んぼに種を撒かず、別に苗を育ててから、"田植え"という面倒なことを行うのでしょうか。 答えは次回のレポートでお知らせいたします。

 

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