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2011年10月アーカイブ

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紅葉が見頃の季節になってきました。そして、新米や栗、キノコなど秋の美味でついつい食べ過ぎが大敵ですね。私は10月上旬には岐阜県飛騨市で開かれた「全国町並みゼミ」に参加し、各地で地域づくりをされている皆様と、地元の美酒・美味を楽しみながら交流してきました。

今年34回を迎えた同ゼミは、全国各地で町並みの保存に取り組む人たちが一堂に会するもので、500人近い参加者がありました。

 

 

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白壁土蔵街を流れる瀬戸川

 

飛騨市は岐阜県北部に位置し、2004年に旧古川町、旧神岡町、旧河合村、旧宮川村が合併した、人口27000人余りの町です。古川は江戸時代に増島城の城下町としてつくられ、今でも商人町が残っています。奈良・平安時代から大工として都に仕事に行った歴史から、飛騨の匠の技として代々受け継がれてきました。40年ほど前から町並み保存や市内を流れる瀬戸川の浄化運動に取り組み、今でも匠の技が息づく昔ながらの町屋や寺社が、豊かで落ち着いた町並みをつくっています。2軒の造り酒屋や土蔵、「飛騨の匠文化館」など町の歴史が暮らしの営みと共に息づいています。

 

 

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それぞれの家屋に花が飾られて

 

◆棚田と板倉の里

市内から車で30分の宮川町には「種蔵」という小さな農村集落があります。ここには石積みの棚田と地区内に点在する板倉が美しい農村景観をつくりだしています。板倉というのは木造の倉庫で米や味噌、種を保管する場所です。高齢化により棚田の多くが畑に変わっていますが、ミョウガとエゴマの産地になっています。ミョウガの花を見たことはありましたが、群生しているところを見るのは初めてでした。実が大きく、多くが京都の漬物になっているそうです。地元の特産品としてブランド化すれば良いのに、もったいないですね。

 

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美しい農村景観


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群生するミョウガの花

 

その集落にある施設「板倉の宿 種蔵」が秀逸でした。これは平成21年に体験宿泊施設としてオープンしたものです。古民家を移築し、囲炉裏や漆喰の落ち着いた部屋、お風呂の浴槽は檜でした。食事はもちろん地域の食材を使った郷土料理をいただくことができます。朝食には山菜の煮物や、鮎の一夜干しが付きますが、幸せな一日の始まりでした。

 

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「板倉の宿 種蔵」


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ほう葉味噌でご飯がすすむ

 

今回の「町並みゼミ」では、飛騨市古川の大工さんの匠の技と、住民の高い美意識に支えられた"まちなみ"。そして種蔵の豊かな"むらなみ"に感心しました。これら、町と村の住民が交流することで相互の価値を再発見し、双方の景観が残っていくのではないでしょうか。いずれにしても大阪や東京など都市部の無秩序な景観に比べてなんと質が高く美しいことか、と改めて実感した3日間でした。

 景観・文化・暮らしの技に触れる町歩き、村歩きお勧めです。

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豆類は良質のタンパク質や、食物繊維が豊富な食材です。数ある豆の中でも、日本の食文化に欠かせないのが大豆でしょう。味噌、醤油、豆腐、納豆、湯葉、もやし、きなこ、豆乳など、古くから日本人は調理、発酵、乾燥など、様々に加工して大豆を食べ続けてきました。また小豆も日本人には馴染み深い豆ですね。そして最近では、様々な珍しい豆も登場しています。もちろん私たち日本人は大豆食品を欠かすことはできません。かくいう私も、この世の中からお味噌がなくなってしまったら生きていけるかどうか...(ちょっと大げさですね)。でもこの機会に、「豆=大豆や小豆」ではなく、いろいろな豆を食べてみませんか? そこで今回おすすめしたいのが、「レンズ豆」です。なぜおすすめかというと、調理方法がとても簡単だから。乾燥した大豆は一昼夜水につけておかなければならないのですが、乾燥したレンズ豆の場合、そのまま調理しても十分柔らかくなります。「時間がかかるから乾物は苦手」という人にも、手軽に使っていただけるのです。しかも、お肉に似た食感があるので、お肉代わりに使えば栄養豊富なうえカロリーもダウン。キリスト教では、復活祭(イースター)の前の聖金曜日には肉を食べない習慣がありますが、その際にレンズ豆を食べるそうです。

その名は「レンズ」に形が似ているからかと思いきや、実は反対。レンズの発明は13世紀頃、ロジャー・ベーコンが文字の上に拡大鏡を置いて、拡大してみたのが最初とされています。拡大鏡の凸レンズがレンズ豆の形に似ていたため、レンズと呼ぶようになったそうです。ですからレンズ豆の栽培の歴史はとても古く、紀元前から栽培されていて旧約聖書にも登場するほど。小麦などと同じぐらい、古来より人類になじみがある栽培植物と考えられています。

レンズ豆の原産地は地中海地方といわれて、現在では地中海地方、インド地方などを中心に多く栽培されています。なぜか日本ではほとんど栽培されていませんが自然食品店や通信販売でオーガニックの輸入レンズ豆を購入することができます。ラテン語では lens、ギリシャ語では phakos、ドイツ語では linse、英語では lentil(古語では lens)なので、レンティルという名前で売られていることもありますので探してみてください。日本ではまだあまり馴染みがありませんが、インド・スペイン・イタリア・フランス料理ではスープや付け合わせなどでよく使われています。またイタリアでは大晦日の夜に、詰め物をして茹でた豚足の付け合わせとして食べるという風習もあります。レンズ豆の形が硬貨に似ているため、「来年、お金が貯まるように」という願いが込められているそうですよ。

レンズ豆は、ビタミンB群、ビタミンEや食物繊維がたっぷり。また鉄分はジャガイモの23倍以上も含まれています。ぜひ気軽に使ってみてもらいたいと思います。

 

 

レシピ「赤レンズ豆入りアランチーニ」

 

茶レンズ豆の茶色い皮を剥いて乾燥加工されているのが赤レンズ豆。皮の食感がないため、食べやすいのが特徴です。前述のように水で戻さずに使えて簡単に作れるうえ、そのボリュームと食感はお肉代わりのようでもあり、ジャガイモ代わりのようでもあり...。トマトとの相性もピッタリだし...。そこでイタリア料理のライスコロッケ「アランチーニ」に入れてみたところ、とてもおいしくできました! ボリューム満点でお子さんにも喜んでいただけるはず。ごはんに混ざったレンズ豆の食感をぜひ楽しんでくださいね。

 

 [材料4個分]

赤レンズ豆...50g

温かいご飯...120g

玉ねぎ...1/2

イタリアンパセリ...2-3

トマトピューレ...大さじ1

パルメザンチーズ()...大さじ1

モッツァレラチーズ...1/3

オリーブオイル...小さじ1

塩・こしょう...少々

卵...1

小麦粉・パン粉...適量

サラダ油...適量

グリーンリーフレタス...適量

 

 

[作り方]

1. 赤レンズ豆はざるに入れて洗い、鍋に入れて豆がかぶるくらいの水と塩少々を入れ、中火でアクを取りながら7-8分ゆでて、ざるに取る。

2. 玉ねぎははみじん切りにする。フライパンにオリーブオイルを入れて中火で熱し、玉ねぎを入れて透き通るまで炒め、塩・こしょうして炒め合わせた後、粗熱を取っておく。

3. イタリアンパセリは粗みじん切りにする。ボウルにごはん、ゆでたレンズ豆、玉ねぎ、イタリアンパセリ、トマトピューレ、パルメザンチーズを入れ、スプーンなどで混ぜ合わせる。

4. モッツァレラチーズは1.5センチ角くらいに切る。手のひらにラップを乗せ、3のタネの1/4量を平らに乗せ、中心にモッツァレラチーズを乗せて手を握るようにして丸める。これを4個作る。

5. 卵は溶いてバットなど平らなものに入れる。小麦粉・パン粉もつけやすい量をバットなどに入れる。4の表面にひとつずつ、小麦粉、卵液をつけて、パン粉をまんべんなくまぶしていく。パン粉はまぶした後、手でにぎるとなじみやすい。

6. 鍋にサラダ油を52/3くらいかぶる程度の油を入れ、約170度に熱し、5を入れて揚げる。油の量が少ない場合は転がしながら揚げる。

7. キツネ色になったら取り出す。

8. グリーンリーフレタスを敷いた皿に盛り付ける。

 

 

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オレンジに近いきれいな赤色。一粒一粒を見ると確かに凸レンズの形です

 

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タネの材料はこちら。ご飯は温かいものを使うと混ぜやすいです

 

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パルメザンチーズも加えれば、子供も大好きな味に

 

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ラップを使うと手が汚れず簡単に丸められます

 

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丸い形がかわいいですね。揚げ油を少なくしたい場合は小さく作ってもOK

お弁当にもピッタリです

 

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ふたつに割ってみたらモッツァレラチーズがとろーり。

レンズ豆の姿はわかりにくいですが、食べると存在感を発揮しますよ