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2011年9月アーカイブ

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今年は少し"農力"、"自給力"を上げようと思い、池袋のバー「たまには月でも眺めましょう」の店主、高坂勝(こうさか・まさる)さんご夫妻やお友達の皆さんと一緒にお米づくりをすることにしました。昨年11月に出版された高坂さんの『減速する生き方―ダウンシフターズ―』は話題になりました。その高坂さんは、3年前から千葉県の田んぼでお米づくりをしています。不起耕、冬期湛水、もちろん農薬や化学肥料は使いません。

田んぼの場所は千葉県匝瑳(そうさ)市。東関東自動車道の成田ICを降りて30分ほどのところ、自宅からは車で2時間ほどかかります。

 

◆田植え(5月29日)小雨ときどき曇り

 

しろかきや、苗づくりは高坂さんがしてくださいましたので、田植えから始めました。田んぼは全体で一反(いったん:300坪)位で、うちのエリアは一畝(いっせ:30坪)です。

農水省の資料によれば、日本のお米の消費量は一人当たり年間で60kg程度だそうですので、わが家では1/3を自分でつくり、1/3を埼玉県小川町、残り1/3を宮城県大崎市や兵庫県豊岡市の農家から購入しようという計画です。お店からは買いません。農法や実際の田んぼの様子、農家や地域の取り組みに共感しているところから直接入手するのです。

 

さて、田植えですが長靴をはいて田植えをしようとしたところ、落とし穴のようなところがあり、早々にはまってしまい、長靴が水没。長靴をあきらめて、素足で植えること2時間。コシヒカリの苗を2本ずつ植えました。苗の数が少ない方が強いしっかりした稲が育つと聞いていたからです。放射能も計測しましたが、低い数値でまずは安心。

 

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手で植える


◆草取り 2回目(7月24日)晴れ

 

一回目の草取りは6月19日、田植えから3週間。苗も雑草もかわいい大きさでしたが、2回目の草取りは1カ月以上も空いてしまい、大変なことに!まるでコナギ田のように、稲と競うように元気に育っていました。この日は家族が一緒に行けなかったので、一人で黙々4時間の草取り。スクワットの様な姿勢で連続4時間。もう帰りは歩くのもやっとで、この後一週間、強烈な筋肉痛で歩くのも困難でした。

田んぼへは毎回何人かで行きました。木陰で食べるお弁当、農作業の合間のビールは格別です。

 

田んぼの帰りは近くの日帰り温泉「かりんの湯」に寄って疲れを取ります。露天風呂やスチームサウナもあります。何といっても入浴後のスイカの甘くて冷たくて美味しかったこと。


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稲と競って雑草が育っている

 

◆稲刈り 9月18日(日)

 

いよいよ稲刈りです。田植えから4か月あまり。手で刈ってはさ掛けにします。助っ人も含め10数人で刈りました。あいにく、わが家のエリアは水が抜けず、長靴を履いての稲刈りです。泥に足を取られ、なかなかはかどりませんでしたが、なんとか午前中に刈り終え、午後はくくってはさ掛けをして終了!!

      

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達成感ひとしお

 

ところが、その3日後、例の台風15号が襲来。暴風雨の中、自宅で案じるのははさ掛けした稲のことばかり。落ちてやしないだろうか。水をかぶってはいないだろうか。とオロオロして。

翌日、高坂さんからのメールでやっぱりはさ掛けは全て倒れたと連絡があり、今週末、再び復旧に匝瑳に行ったのでした。

 

あと1週間干して脱穀、モミすりで玄米になります。農家の気持ちが少しわかった半年でした。

 

それにしても「フードアクションニッポン」など国を挙げてキャンペーンをしているにもかかわらず、日本の食料自給率は1%下がって39%になってしまいましたね。が、まずは自分から。"自給力向上"。そして食料の備蓄を実践しませんか。目下、わが家では1年分の米、半年分位のジャガイモ、ニンニク、水を備蓄しています。

 

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田んぼには生きものが沢山

今月のクローズアップ食材「ナス」

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みなさんも知っている「秋ナスは嫁に食わすな」ということわざがあるとおり、ナスは秋の野菜の代表。この時期にとれるナスはおいしいので、お嫁さんには食べさせないという、イジワルな姑の言葉から生まれたことわざというのが一般的。でももうひとつ、ナスは身体を冷やす作用があるため、お産を控えたお嫁さんに食べさせると、身体によくないという思いやりのある言葉から生まれたという説があります。前者と後者では正反対といえるほど意味が異なるのが面白いですね。ナスにはこの他にも様々なことわざがあります。それほど日本人に親しまれてきた野菜ということなのでしょう。今回は趣向を変えて、そんなナスにまつわることわざを少し紹介しましょう。

 「ウリのつるにナスビはならぬ」これはウリのつるにはウリしかならず、ナスを育てようとしても無駄、期待してはいけないということから、平凡な親から非凡な子は生まれない、血筋は争えないことのたとえです。「蛙の子は蛙」「鳶の子は鷹にならず」に似た意味ですね。

親の意見とナスビの花は、千にひとつの無駄もない」これはナスは咲いた花が全部実になって無駄がないことから、親が子供のために与える意見もすべて無駄がないという意味。子を思って話す親の意見は聞くべきであるという教えです。お子さんに聞かせてあげてください。

また、ことわざではありませんが、「一富士、ニ鷹、三茄子」はみなさんご存知の縁起のよい初夢のこと。これには諸説あり、日本一の山「富士山」、賢くて強い鳥の「鷹」大願を「成す=ナス」という説、富士山と鷹狩り、初物のナスが徳川家康の好んだものであったという説、さらに富士山と愛鷹山(あしたかやま)、初物のナスの価格は駿河の国の"高い"ものであったなどがあります。ナスは江戸時代に温室栽培されるようになりましたが、初物のナスは価格が高く、当時の庶民にとって食べることは夢のようなことだったようです。

 さて、ナスにも様々な種類があります。長ナスや、京野菜の賀茂ナスに代表される丸ナス、大きくて田楽にするとおいしい米ナスはみなさんもご存知かと思いますが、最近注目されているのが水ナス。手で絞ると水が滴るほど水分が多く、ナス独特のアクがほとんどないのが特徴です。私のおすすめは生をサラダで食すこと。さいの目切りにして、全体に塩を振って数分置き、出てきた水分を捨てて、他の野菜と一緒にドレッシングであえるだけ。ナス嫌いの人もこれなら食べられるかもしれませんよ!

ナスはそれほど栄養価の高い野菜ではありませんが、ビタミンB群、ビタミンC、カルシウム、鉄分、カリウムなどのミネラル、食物繊維などがバランスよく含まれています。注目したいのは皮の色素「アントシアニン」と「クロロゲン酸」などの抗酸化成分「ポリフェノール」で、動脈硬化の予防、ガンの発生・進行の抑制、老化を防ぐなどの働きがあります。

 

 

レシピ「ナスの煮びたし 食べるネギラー油がけ」

 

ナスそのものはほとんどが水分なので低カロリー。でも油との相性がよく、炒めものも素揚げにしてから使うととてもおいしい反面、やはり高カロリーになってしまうというのが心配。そこでナスを煮びたしにして、ラー油ベースのタレをかけてみました。油の量が抑えられているのに、コクがあっておいしい。人気の「食べるラー油」も市販のものを使わず、簡単に手作りするのが「地球健康クラブ」流! 全行程わずか10分程度で作れるスピードメニューです!

 

 [材料]

ナス...2

小ネギ...3

ザーサイ...40g

にんにく...1

生姜...1

だし汁(かつおだし)...150ml

醤油...大さじ1

酒...大さじ1

砂糖...小さじ1/2

ごま油...大さじ2

白ごま...小さじ1

一味唐辛子...小さじ1

塩...少々

 

[作り方]

1. ナスは縞模様に皮をむき、横半分に切ってから縦に4等分し、水にさらしてアクを取る。にんにく、生姜、ザーサイはみじん切り、小ネギは小口切りにする。

2. 鍋にだし汁を入れて火にかけ、沸騰したらナス、醤油、酒、砂糖を入れて中火でナスが柔らかくなるまで5-6分煮る。

3. なすを煮ている間にネギラー油を作る。小鍋にごま油とにんにく、生姜を入れて弱火にかける。にんにくが色づいてきたら、一味唐辛子、小ネギ、ザーサイ、白ごまを加えて、混ぜながら約1分間火にかける。火を止めて塩少々で味付けする。

4. 皿にナスを盛り付け、3のネギラー油をかける。

 

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色の濃い、皮にハリのあるものを選びましょう

 

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ネギラー油の材料はみじん切りに。ザーサイは塩漬けのものなら塩出しをしてから使ってください

 

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水にさらしてアク取りをすれば、仕上がりの色もきれいです

 

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ネギラー油は余ったら冷蔵庫で2?3日持ちます。冷奴やゆで野菜にかけても美味

 

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串を刺して、スッと通れば中まで火が通っています。煮すぎると食感が悪くなるのでご注意

 

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温かくても冷めてもOK。アツアツごはんに乗せてもおいしいですよ