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2011年3月アーカイブ

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震災お見舞い申し上げます。

私たちは今回の地震・津波、そして原子力発電所の事故で多くのことを考えました。私は改めて、食とエネルギーの自給や地域コミュニティについて方向転換する時が来たのではないかと、考えています。

 

  エネルギー政策の転換を

最大の不安は原発事故でしたが、各国で動きがありました。「ドイツのメルケル首相は15日、国内の旧型7基の原子力発電所の稼働を3カ月間の「安全点検」期間中、一時停止すると発表した。」(3/15ウォールストリートジャーナル) 

ドイツでは2000?2010年の10年間に、太陽光発電などを自然エネルギーでの発電比率が6%から16%と10%増えました。今後2020年までに35%、そして2050年には100%にしようというシナリオを持っているのです。


 経営コンサルタントとして有名な大前研一さんは、大学院原子力工学科博士課程に留学し、工学博士号を取得し、帰国後、日立製作所へ入社し、高速増殖炉の設計に携わり、同社を2年で退職し、同年新設された経営コンサルティング会社マッキンゼー・アンド・カンパニーへ転職したというキャリアです。

 大前さんはご自身のTV番組で、「巨大地震が来ても、こういう方策があるから原子力発電所は大丈夫と説明してきたが、それが今回破たんした。今後新規に国内で原発をつくることはできないだろうし、海外に売ることもできないだろう。もし、原発を続けるのとしても民間企業が運営をするのは無理。また、新しい3号機に海水を注入することを政府は決断したのだから、国家政策で進めてきたプルサーマルもこれで凍結せざるを得ない。電力政策を抜本的に見直す機会。」
と語っています。

 私自身は、これを機会にエネルギー政策について再度学び、サステナブルな社会の実現のためにどのような道があるか考え始めました。

 幸せな未来は懐かしい風景の中にある

 私が書籍『アグリ・コミュニティビジネス ?農山村力×交流力でつむぐ幸せな社会?

の中で紹介した、霜里農場の金子美登(かねこよしのり)さんから学んだこと。
食とエネルギーの自給区をつくることが第一の基本。有機農業で自給に十分な量の農産物を生産できるようになったら、近隣の消費者と提携してお互いの命や食を支え合う。そして、地域の産業(酒造、豆腐店、飲食店、企業による買い支えなど)との提携によって集落全体を有機農業に転換する。

これは、ローカル(地域コミュニティ)をベースにした地域経済圏をつくることを意味します。


 そして、兵庫県豊岡市がコウノトリの野生復帰を実現させたのはコウノトリが1971年に絶滅してから34年後のことでした。金子さんが1971年に有機農業を始めて、集落全体が有機農業に転換するまでにも40年という歳月がかかりました。

 取り戻す、つくりなおすには時間がかかります。それでも、私たちが自分の子供や孫のことを思ったら、成熟した日本ならではの新たな幸せな社会を築こうとするならば、これまでとは違う道を選択する時期が到来したのではないでしょうか。

 「ABCニュース」では被災地のビフォー、アフターの写真を掲載しています。
暮らしやまち、生態系の回復にも時間はかかるでしょうけれど、この美しかった風景を記憶に刻んでおきたい。
http://www.abc.net.au/news/events/japan-quake-2011/beforeafter.htm

 これからのまちづくりは、石油や原子力に依らない、自然エネルギー源をベースにし、公共交通機関を充実させたコンパクトシティ型のまちで、支え合いの互助精神がいきわたり、周辺の農林(漁)業資源をベースにしたコミュニティビジネスを沢山創出し、ローカル経済を重視した豊かで幸せな地域社会をつくる。これから私はそうした地域づくりに貢献していきたいと心から思っています。

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まだ肌寒い日もありますが、暦の上では春です。香りのある野菜がおいしい季節になりました。早春のものが最もおいしいとされているのがセリ。春の七草のひとつに数えられているのはみなさんもご存知でしょう。爽やかな香りと、シャキシャキとした歯ざわりがセリの魅力。鍋物が定番で、「鍋物の主役はセリにかなうものはなし」といわれているほどです!

セリの歴史をたどると、日本では古くから食べられていて、奈良時代の古事記や万葉集に、その記録が残されています。セリという名前の由来は、生命力が強く、一ヶ所から群がり、"競り(セリ)合い"ながら育つことからといわれているそうです。

セリの主な栄養素はビタミンA、ビタミンC、カリウム。新鮮なものは食欲増進作用があります。また、セリを搾って青汁として飲めば胃を守ってくれたり、鼻血や歯茎からの止血や、お子さんの解熱にも効果があるといわれています。さらに刻んだものに熱湯を注ぎ、お茶代わりに飲めば、利尿作用もあるといわれています。様々な利用法があり、薬の代わりになってくれるというのは意外ですよね。活用範囲が広がりそうです。

ところでセリは日当たりのよい、渓流や水辺に多く生息していますが、見つけたら採取して食べようと思っている人は要注意! 野生のものの中には猛毒成分を含んでいる「毒セリ」もあるそうなのです。姿形がそっくりなため、判断が難しいので、素人は購入して食べるのがよさそうです。

セリを調理する際は、アクがあるので湯に塩を加えて下ゆでするのがいいでしょう。ただし加熱しすぎるとせっかくの香りや歯ざわりが落ちてしまううえ、ビタミン類などの栄養も流れ出てしまうので、さっとゆでるのが基本。そして冷水にとれば、色が鮮やかになります。食べ方は鍋はもちろん、お浸しやあえもの、サラダ、炒めものもおすすめ。今回のレシピでは、炒めものを紹介していますので、ぜひ試してみてください。保存の際は、水分を維持してあげることが大切です。濡らした新聞紙で包んでからビニール袋に入れるかラップで包んで、冷蔵庫の野菜室で、できれば根を下にして立てて保存します。香りがどんどん落ちてしまうので、できれば購入後2?3日で使い切っておいしく食べましょう。


 レシピ「セリと昆布の味噌炒め」

 先日、長野に行ったときにひと目見て「おいしそう!」と思い購入した瓶詰めの「セリ昆布味噌」。セリと昆布を味噌であえたものなのですが、セリと昆布の相性がとてもよく、アツアツごはんに乗せて食べたらとてもおいしかったのです! そこで簡単に作れるアレンジレシピを考えてみました。ごはんのお供はもちろん、お酒のおつまみにもピッタリ。10分もあれば作れる、スピードメニューです!

 

[材料2-3人分]

セリ...1

刻み昆布...10g

油揚げ...1/2

ごま油...小さじ2

味噌...大さじ1

酒...大さじ1

砂糖...小さじ1

しょうゆ...少々

いりゴマ...少々

 

[作り方]

1. セリは洗ってからさっと塩ゆでしてから冷水にとり、水気を絞ってから粗みじん切りにする。刻み昆布は水に約5分つけて戻し、粗みじん切りに切る。油揚げは湯通しして、半分に切ってから細切りにする。

2. 小さめのボウルに味噌、酒、砂糖、しょうゆを入れてよく混ぜ、合わせ調味料をつくる。

3. フライパンにごま油を入れて中火にかけ、油揚げを炒める。昆布とせりを加えて炒めあわせる。

4. 2の合わせ調味料を加え、水分が出なくなるまで炒める。

5. 器に盛り、いりゴマをかけて完成。

 

 

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セリは緑色が鮮やかで黄色くなっていたり枯れていないもの、根元がしっかりしているものを選びましょう

 

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細切りになっている刻み昆布なら、戻し時間も短くて便利。ない場合は昆布を軽く戻してから、キッチンバサミなどで細切りにして使いましょう

 

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材料はこの3種類。下ゆでしたセリの緑がとても鮮やかですね

 

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炒めるといい香りがふわっと立ってきます。炒め時間は約5分。早いです

 

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濃いめの味付けにすれば冷蔵庫で23日保存可能。炊き立てごはんと一緒にどうぞ!