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2011年1月アーカイブ

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1月末に『アグリ・コミュニティビジネス―農山村力×交流力でつむぐ、幸せな社会』(学芸出版社)という本を出版します。この3年間に訪問した各地の農山村での取り組みから選りすぐりのものを紹介させていただきました。選んだ基準は、まずはその話をお聞きして、私自身が感動したこと。そして、現地に行き、地域の人達がいかに地域を豊かに元気にしようと、皆で協力して成果を挙げているか拝見したことでした。また、そこには、地元の人だけではなく、その取り組みに共感・感動した都市の人達も関わって応援していることが少なくありませんでした。

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写真:本の表紙

都市に暮らす人の目線で農山村を見ると、魅力的だと思うモノやコトが次々に発見できます。地元の人にとっては、あたりまえのことが、都市の人にとっては、感激で素晴らしものということが少なくありません。このコーナーでもご紹介いたしましたが、兵庫県豊岡市のコウノトリ野生復帰の物語、埼玉県小川町の有機の里づくり、山梨県北杜市須玉町増富という限界集落の再生・・・ いずれも特定の団体や個人が自身のお金儲けや名声といった"利己"のために取り組んでいるのではなく、地域のため、自分達が住み、住み続けていく地域を良くしていこうという"利他"の意識が原動力になっています。また、農家、市民、商工業者、自治体、NPO、大学など様々な人が、様々な関わり方をしていることも特徴です。

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10数年ぶりに蘇った田んぼ(増富)

昨年は、私の回りでも企業勤めを辞め、半農半X(自給的農業をしながら、自分のスキルを活かして農山村で暮らす人)生活を始める人が目立ちました。50歳目前に、故郷の80代の両親の元に帰り、みかん農家を始めた元マーケティング・コンサルタント男性。人材研修会社を辞めて、自らの住居を農村部に移し農業を始めつつ、「アースカラー」という会社を興し、半農半X人材を育成する事業を始めた31歳の男性など。

彼らは、まずは自分自身が農家として、あるいは自給的にせよ農作物がちゃんと作れるようになるのが第一歩です。しかし同時並行的に、地域の資源(景観、自然、人、暮らしの技など)をリサーチし、自身の農産物も含め、コミュニティビジネスを始める準備も行っています。

コミュニティビジネスとは、地域の資源を活かしながら地域課題の解決をビジネスの手法で取り組むものです。日本でもここ10年ほど注目され、広がってきています。地域の人材やノウハウ、施設、資金を活用することにより、地域に新たな産業や雇用を創り出し、働きがい、生きがいを生み出し、地域コミュニティの活性化につながるものです。

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地元の旬の食材が健康の源(石見銀山・他郷阿部家)

"アグリ・コミュニティビジネス"とは、こうした農山村の魅力と、都市と農山村の人達の交流をかけあわせ、地域を豊かにしていこうというコンセプトです。都会の食や水を支えている農山村の資源に感謝し、知恵に学び、一方で都会の購買力で地域の農林業を支える。途切れてしまっている都市と農山村の"絆"をむすびなおすことでもあります。自分が食べるものや、飲んでいる水はどこから来ているのか、どのような人達がどのような農法で作っているのか、どのような森がその水を育んでいるのか、今年は"源流"地域を訪問してみませんか。




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 価格が比較的安く便利な野菜のひとつ、ブロッコリー。加熱すると甘みが増すので、ゆでてサラダにしたり、和えもの、炒めもの、天ぷら、シチューなど様々な料理に活用できますね。出番が多いというご家庭もあるでしょう。ブロッコリーは輸入ものと国産があるのため年中買うことができますが、9月頃に種をまいて11-3月に収穫する冬型と、2月頃に種をまいて、4-6月に収穫する春型の2種類があり、今は冬型が旬です。


ブロッコリーはキャベツの変種で、形が似ているカリフラワーは親戚的な野菜。原産地はイタリアを中心とした沿岸地域で、日本に伝わったのは明治時代初期です。そして本格的に作られるようになったのは戦後のことで、消費も急速に伸びました。私たちにとっては比較的新しい野菜といえますね。


そんなブロッコリーには、がんや風邪予防、美容にも欠かせないビタミンCがレモンの約2倍も含まれています。またカロチン(ビタミンA)や、ビタミンB2、リン、カリウム、カルシウムも豊富。食物繊維もたっぷりなので、便秘の改善や血糖値を正常に保つ効果もあります。その他にもクロムという栄養素が含まれていて、これは糖尿病に効果があるといわれています。ところでみなさん、ブロッコリーは、花のつぼみの集まったこんもりした部分だけを食べるものと思っていませんか? 実は茎や葉の部分にも、しっかりと栄養素が詰まっていますので、捨ててはいけません。つぼみの部分とはまた食感が違い、甘みもあっておいしいので、丸ごと調理しましょう。また調理の際には、長く茹ですぎるとビタミンCが溶け出してしまうので、さっとゆでるのが栄養をしっかりと摂るコツ。しかも少し歯ごたえがあるくらいのほうが、おいしいですよ。


 ブロッコリーを選ぶ際には、つぼみが開いいてなく、つぼみの間に隙間がなく、粒が揃っていて、鮮やかな緑色のものがいいでしょう。また茎の切り口がみずみずしく、空洞がないかどうかもチェックしてください。


ところで、最近ではもうポピュラーになりましたが、ブロッコリースプラウトは、ブロッコリーの芽を発芽させたもの。抗がん性物質が多く含まれているということで、注目されていますね。かいわれ大根よりも辛みが少なく食べやすいのも魅力です。また最近では黄色や白、紫など、変わった色のブロッコリーを見かけることがありますね。私もまだ料理に使ったことがないのですが、いろいろな色のブロッコリーを調理して盛り合わせたら、花畑のようにきれいになりそうですね。近く、チャレンジしたいと思います!

 

レシピ「ブロッコリーとイカのオイスターソース炒め」

 

 和食にも洋食にも使えるブロッコリーを、今回は中華にしてみました。つぼみ部分だけでなく茎も一緒に使い、ゆで時間も短くして、栄養を逃さないように調理しました。コクのあるオイスターソースがしっかりからまって、箸が止まらないかもしれません。ブロッコリーはサイズによって量を加減してください。イカは短時間の調理で味が入りやすい一夜干しを使用しましたが、生イカでもOKです。黒こしょうは挽き立てを使えば、風味がいっそうアップします。

 

[材料2-3人分]

ブロッコリー...2/3-1

イカの一夜干し...胴の部分のみ1杯分

にんにく...1

ごま油...大さじ1

オイスターソース...大さじ1

塩...少々

粗挽き黒こしょう...適量

 

[作り方]

1.ブロッコリーを洗い、つぼみの部分は小房に切り分け、茎の部分は皮をむいてから、2センチ角くらいに切る。イカは包丁で、皮部分に斜めに切り筋を入れてから、1センチ幅くらいの短冊切りにする。

2.ブロッコリーを塩ゆでする。まずブロッコリーの茎を先に入れから、つぼみを入れる。約30秒ゆでてざるに開ける。

3.フライパンにごま油、にんにくのみじん切りを入れ、にんにくが色づいたらイカを入れて炒める。イカの表面が白くなってきたら、ブロッコリーを入れて炒め合わせる。

4.  オイスターソースを加えてさらに炒め合わせ、塩で味を調える。

5.皿に盛り付け、粗挽き黒こしょうを全体にかける。


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今回、手に入ったのは茎の部分がとても太いブロッコリー。茎が甘くてとてもおいしかったです


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歯ごたえを大切にしたいのでこのくらいの大きさに切ってください


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皮側に切り筋を入れると、イカが縮みにくくなります


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イカを下に並べてブロッコリーを上に盛り付けてみました。黒こしょうがアクセントになって美味!

今月のクローズアップ食材「ニラ」

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 ニラの旬ってご存知ですか? 年中食べることができるため、意外に知られていないのではないでしょうか。実は、冬から春にかけて出回る「冬ニラ」は葉肉が厚く柔らかで、おいしいのです。今月は今が旬のニラを取り上げてみます。

 ニラの原産地は中国で、ニラは英語でChinese chiveといいます。西アジアからインド、東南アジア、東アジア、シベリアにかけて分布し、日本でも古くから自生していたといわれています。ところがヨーロッパでは現在でもほとんど栽培されていないとか。ニラは暑さにも寒さにも強く、栽培しやすい野菜というのに、これはちょっと驚きですね。日本では、古事記や日本書紀にもニラの記述があり、古事記では「美良(かみら)」、万葉集には「久々美良(くくみら)」の名で掲載されています。この「みら」がなまって、「ニラ」になったという説が有力だそうです。

 ニラはβ-カロテンが多く、またビタミンB1B2Eも豊富に含む緑黄色野菜。ニラの強いにおいの元は、ネギやタマネギにもある硫化アリルという物質で、ビタミンB1の吸収を助けるため、新陳代謝を促したり、疲労回復、食欲増進、風邪予防にも効果があります。

 また硫化アリルは、肉や魚の生臭みをやわらげる働きもあります。ところでニラ料理でポピュラーな料理のひとついえば「レバニラ炒め」ではないでしょうか。このレバーとニラの組み合わせには、ふたつの大きな意味があります。まず、硫化アリルがレバー独特の臭みを取ってくれること。そしてレバーの栄養ビタミンB1が吸収されやすくなるのです。そんなわけでレバニラ炒めは、非常に利にかなった料理なのですね! さらにニラは身体を温める野菜なので、体が冷えやすいこの時期に特にオススメですよ。

 さて、ニラにも種類があります。最も一般的なニラは「青ニラ」。近年人気が高まっているのはつぼみと茎を食用にする「花ニラ」です。青ニラよりくせがなく、甘みもあり歯ごたえも楽しめるので、油炒めがオススメです。中国料理でよく使われている「黄ニラ」は別名「にらもやし」。品種は青ニラと一緒ですが、光を遮って育てる軟化栽培でつくられるため、黄色くなるのです。ほのかに甘く、香りは青ニラのように強くはなくて上品なおいしさ。炒め物やお浸し、スープなどに適しています。

 我が家では、ニラは常備野菜。納豆にネギを入れるように、ニラをさっと湯がいて細かく刻んで納豆に混ぜて「ニラ納豆」にします。これが簡単なのに、とてもおいしいのです。ただし匂いが強いので、朝ごはんというよりも晩ごはん向き。ニラが柔らかくおいしいこの時期は、登場回数が増えそうです。

 

 

レシピ「ニラとイカのチヂミ」

 

 手軽に作れる韓国料理といえばチヂミ。チヂミとは魚介、肉、野菜などを小麦粉で溶いて焼いたもの。韓国語の「焼く(チヂダ)」という動?詞の名詞形で、日本語だと「お焼き」という感じでしょうか。チヂミという言い方は日本では一般的ですが、韓国では方言のひとつで、標準語では「?プチムゲ」と呼ばれるそうです。一見、お好み焼きに似ていますが、じゃがいもをすりおろして入れることで、表面はパリッ、中はモチモチの生地になります。タレを辛くしなければ、お子さんも喜んで食べてくれるはず。ニラがたっぷり食べられる料理ですよ。

 

 

[材料1枚分]

小麦粉...80g

じゃがいも...中1

卵...1

水...100ml

塩・こしょう...少々

しょうゆ...小さじ1

ニラ...1/2

いか...60g

ごま油...大さじ1 1/2

〔タレ用〕

しょうゆ...大さじ2

酢...大さじ1

赤唐辛子粉...適量

白ごま...少々

 

[作り方]

1. ニラは洗って6?くらいの長さに切る。イカは細切りにする。じゃがいもは皮をむいてすりおろす。

2.ボウルに小麦粉、すりおろしたじゃがいも、卵、水、塩、こしょう、しょうゆを入れて混ぜる。ニラとイカを加えて混ぜる。

3. タレ用の材料を混ぜ、小皿に分ける。

4. フライパンにごま油大さじ1を入れて中火で熱し、生地を入れて丸く薄く広げる。

5. 約3分焼いて裏面に焼き色がついたらひっくり返し、フライパンの鍋肌にごま油大さじ1/2を回しかける。

6. さらに3分くらい焼いて、再度ひっくり返して、両面をパリッと焼く。

7. カットして皿に盛り付け、タレを添える。


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根に近い少し硬い部分は栄養価も高く甘みがあるので、切り口の先のほうだけを切り取って使いましょう


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じゃがいものすりおろしが、このチヂミのポイント。欠かせませんよ


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具材がたっぷり。エビや貝類もおすすめです


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さっぱりとしたタレにつけて、温かいうちにいただきましょう