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2010年3月アーカイブ

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  食べることもお酒を飲むことも好きな私は、「飲み過ぎたかな」という翌日の食卓にシジミの味噌汁がたびたび登場します。アツアツのシジミ汁はうまみたっぷりでホッとする味。肝臓にいいことで知られるシジミですが、他にも体にいい成分が豊富とのことなので、調べてみました。                        

  またシジミをおいしく味わっているときに、ジャリッとした砂があると、もう台無し。一気に気落ちして「もう身は食べたくない...」となっていまいます。シジミから出たダシだけでなく、身もおいしく食べるために砂出しのポイントも紹介しましょう。

 日本に生息するシジミには、ヤマトシジミ、セタシジミ、マシジミの3種類がありますが、一般に出回っているシジミの99%以上はヤマトシジミです。黒褐色で光沢があり、殻の内側は白色で、淡水と海水の混ざった汽水域の砂泥地に生息しています。島根県の宍道湖、青森の十三湖、千葉県の利根川河口が漁獲地として有名です。このヤマトシジミ、昭和40年代は「獲っても獲っても湧いて出てくる」といわれるほどの漁獲量だったとか。

 ところが近年は汽水域の汚染や開発、乱獲などにより著しく減少、最盛期の半分ほどになってしまっているそうで、中国などからの輸入が増えています。そこで現在は様々な資源保護方法が検討され、実施されています。

 シジミは良質のタンパク質やビタミンB2、B12、さらに鉄、カルシウム、亜鉛、マグネシウムなどのミネラルを豊富に含んでいます。特にビタミンB2とビタミンB12の含有量は貝類の中で一番。では「肝臓にいい」といわれているのはなぜでしょう。弱ってしまった肝臓は、良質のたんぱく質で修復されます。そのときビタミンB12が修復、再生を助けます。また亜鉛やビタミンB2もたんぱく質の合成の手助けをします。様々な成分が協力し合って、肝臓の機能を回復してくれるというわけです。

 さらにシジミの鉄分は免疫力を高め、粘膜を丈夫にしたり、造血作用もあります。またあさりの2倍もあるカルシウムは、精神安定や骨粗しょう症を予防します。亜鉛はインスリンの構成成分でもあるため、糖分の代謝を活発にしてダイエット効果も期待できます。
 シジミのうまみ成分の中心はコハク酸。真水ではなく塩水で砂出しすると、このコハク酸が増えます。さらに砂出しをした後で、一晩冷凍庫に入れると、水分が膨張して細胞組織が壊れ、細胞組織の中に閉じ込められていたコハク酸が出やすくなります。冷凍するといっそうおいしくなるというわけです。調理の際は、凍ったまま加熱するだけでOKです。

 ではシジミの砂抜きの方法です。まず1%の濃度の塩水を用意します。平たいざるの下にバットを敷いて、ざるの上にシジミ同士が重ならないように入れます。これではいた砂がバットの上に落ち、再び砂を吸い込むことがありません。そしてシジミの頭が少し出るくらいまで塩水を入れます。これは貝が窒息しないため。暗い環境にすると活発に砂をはくため、新聞紙などをかけるといいですね。冷蔵庫には入れず、室内で3時間から一晩置きましょう。

            レシピ「シジミの紹興酒蒸し」

 私の好きな台湾屋台料理のひとつに「シジミの紹興酒漬け」があります。生のシジミを紹興酒を使ったタレに漬け込んで、タレを吸ったシジミを食べるというものです。今回はこれをアレンジ。火を通しているので安心なうえ簡単な「紹興酒蒸し」を作ってみましょう。ポイントはシジミを蒸しすぎないこと。蒸している間はシジミから目を離さず、殻が開いてきたシジミから順に、すかさずタレに漬け込みます。こうするとシジミの身がふっくらしたまま、うまみが逃げません。もちろん栄養もしっかり身に残っています。

[材料約 2人前]
シジミ...200g
赤唐辛子(生)...1本
にんにく...1片
しょうが...1片
紹興酒...200ml
しょうゆ...大さじ1
ごま油...小さじ1
香菜...1束

[作り方]
1.砂抜きしたシジミ(本文参照)の殻をこすり合わせるようによく洗う。
2.赤唐辛子は小口切り、にんにく・しょうがはみじん切りにしてボウルに入れる。
3.2のボウルにしょうゆ、ごま油を入れて混ぜ合わせ、漬けダレを作る。
4.フライパンにシジミと紹興酒を入れて中火にかける。
5.殻が開いたシジミから順に漬けダレに入れていく。
6.すべてのシジミを漬けダレに入れたら、フライパンに残った紹興酒も漬けダレに入れ、ひと混ぜする。
7.器に盛って、粗みじん切りした香菜を飾る。

 

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                  (シジミの砂抜き)
粒が大きめのシジミがおすすめ。バットとざるを重ねて砂抜きをします

 

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                    (漬けダレ)
赤唐辛子は特に種が辛いので、辛いのが苦手な人は種を取り除いて入れましょう

 

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                (シジミをタレに漬け込む)
ひと混ぜすればすぐに食べられますが、この状態で一晩置くとさらに味がしみておいしくなります

 

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                     (完成)
調味料はシンプルですが、うまみたっぷり。シジミのおいしさが存分に楽しめます
 


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  最近、バーチャルウオーターとか、ウォーターマイレージという言葉をお聞きになったことがありませんか?バーチャルウオーターとは、農産物の生産や製品を製造したり、輸出入することは、その際に必要となる水(仮想水)を、購入者が間接的に消費したことになるという考え方です。日本は約60%の食糧を輸入しているので、ずいぶん、諸外国の水を使っていることになります。

   ウォーターマイレージとは、フードマイレージ同様、水をどこから運んでいるか、それに伴ってどれくらい環境負荷があるか、CO2を排出しているか、という考え方です。

  ちなみに、日本ミネラルウォーター協会によると、2008年の日本のミネラルウォーターの消費量は約252万klで、うち、国産が202万kl、輸入が約50万klです。1999年からの10年で、およそ2倍の消費量になっています。そして、ウォーターマイレージで比較するとCO2排出量は輸入製品が国産の15倍以上になるという試算もあります。

  日本には豊かな森を水源とした美味しい水が沢山あります。にもかかわらず、輸入のミネラルウォーターは増えているのです。


 

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                     各地に湧水がある。静岡県三島。「梅花藻」が咲く湧水

  一方で、水道水を飲む人は減っています。社団法人全国清涼飲料工業会の調査によれば、全体で35%、3人に一人は水道水を飲まないという結果が出ています。ほとんど飲まない人も合せると約7割にもなります。塩素臭が気になる方でも浄水器を通して煮沸すれば美味しい飲料水になるのに・・・お金を出してミネラルウォーターを買うわけです。最近は、マイボトルを持って歩く人も増えているようにも思うのですが・・・

水源の森林に寄附する

  では、ミネラルウォーターを選ぶ基準は何でしょうか?価格は重要ですが、私がお勧めしたいのは水源やウォーターマイレージ、そしてそれを飲むことで水源の森林が潤うというようなものです。以前もご紹介したのですが、昨年発売された「箱根の森から」が私は気に入っています。小田急線沿線に住んでいるからということもありますが、売上げの一部が箱根の森に寄附されるからです。最近、電車の吊り広告に半年間の寄附金額の報告がされていました。2009年4月?9月で1,471,968円寄附したと。つまり、147万本が売れたことになりますね。

  水のヒット商品といえば、コカコーラ社から昨年5月に発売になった「いろはす」は大ヒット商品となりましたね。発売後わずか183日(半年)で、2億本(520ml)を突破したそうです。国内最軽量12gのペットボトルを採用し、CO2削減効果にも大きく寄与したといいます。同社従来水製品に比べた場合、520ml PETボトル2億本で、2,533トンの CO2削減効果だそうで。
 

  ホームページによれば、「日本生まれの天然水をおいしく飲み、しぼって(つぶして)、リサイクルする」という、おいしい水を飲むだけで実現できる、簡単な環境アクションを提案している」というのですが、ボトルつぶしてみましたか?あのつぶす感覚、けっこう楽しいです。一点残念なのは、せっかく国内5か所の水源から採水しているのですが、そこへの寄附が無いことです。売上げの社会還元を期待したいです。

  あなたは、どんな水を飲んでいますか?ダイエットに効果があるとか、味が好きということと併せて、採水地や社会貢献なども、ちょっと気にかけてみてはいかがでしょうか。

※箱根の森から http://www.odakyu.jp/water/index.html
※いろはす http://i-lohas.jp/