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今月のクローズアップ食材「冬瓜」

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 昨年ほどではないことを願いますが、この夏もやはり暑くなりそうですね。節電のため冷房の温度は高めに設定しなくてはならないし、みなさんも様々な暑さ対策を考えているのではないでしょうか。「食」で体の内側からクールダウンをするなら、うってつけの野菜があります! そう、冬瓜です! 

冬の瓜と書きますが、正真正銘の夏野菜!  6月から10月に出荷されますが、ピークは7月です。冬瓜の皮は丈夫できめが細かく水分を失いにくいため、まるごと冷暗所に保存すると、冬まで長期保存ができるという特徴からこの名前がつきました。「寒瓜」とも呼ばれているそうですよ。

冬瓜はかんぴょうの原料になるユウガオや、シロウリ、ニガウリと同じ仲間のウリ科の野菜。原産地はジャワとされていて、中国では古代より栽培されていました。日本には中国を経由して4世紀頃に入ってきました。

では、なぜ暑さ対策にうってつけかというと、冬瓜の水分は95%と非常に多く、そのため、むくみを取ったり、熱を下げる効果があるからです。しかもビタミンCが豊富で、美肌・美白効果があるだけでなく、身体の免疫力も高めてくれます。ミネラル、カリウムも含んでいるので、夏バテで疲れた身体も元気にしてくれそうですね。消化がよく、たくさん食べられるので満腹感も得られ、カロリーが低いためダイエット食にも適しています。 

ちなみに冬瓜の果実の中にある種は漢方薬にも利用されていて、利尿薬、消炎剤、緩下剤など広く利用されているそうです。種を煎じたものは、身体の水分代謝が原因で起こるめまいにも効果を発揮します。また生の絞り汁は発熱、食あたり、暑気あたり、糖尿病の喉の渇きに有効とされています。冬瓜は「薬」といってもいいほどなのですね。

選ぶ際は皮にシワがなく、持ってみて中身が詰まったずっしり重いものがおすすめです。カットされているものは果肉のみずみずしい新鮮なものを選びましょう。ただしカットされたものは冬まで持ちませんよ! できるだけ早く使ってくださいね。

冬瓜は調理すると透き通った翡翠色がなんともきれいです。この色を生かすために、煮物で使う際は、しょうゆは控えめにしたいですね。とても淡白な味なのでうまみのある食材と合わせて、出汁をしっかり吸わせるのがポイントです。


レシピ「冬瓜と豚肉のあっさり煮」

ビタミンCが豊富で熱を下げる冬瓜と、胃腸の消化・吸収能力を高めるビタミンB1が豊富な豚肉の、夏バテ対策最強コンビで作った煮物です。ちょっと食欲がない...と思ったときにもピッタリ。あっさり薄味の出汁は、くず粉で少しとろみをつけて口当たりを滑らかにしました。スプーンやレンゲで汁ごと味わってみてください。

 

[材料2人分]

冬瓜...  400g

豚角切り肉(カレー用・酢豚用など)...120g

くず粉...小さじ2

万能ネギ...適量

かつおだし汁...400ml

生姜の絞り汁...大さじ1

砂糖...小さじ1

しょうゆ...大さじ1

塩...少々

 

[作り方]

1. 冬瓜はワタ(種の部分)を取り、一口大に切って皮を薄くむく。

2. 鍋にかつおだし汁を入れて沸かし、冬瓜を入れて7から8分煮る。

3. 豚肉を加え、砂糖、しょうゆ、塩を加えてさらに5分煮る。

4. 大さじ1の水でくず粉を溶き、3に少しずつ加えながら混ぜてとろみをつけ

  る。

5. 生姜の絞り汁を加えてひと混ぜして、器に盛りつけ、小口切りにした万能

  ネギをちらす。


 

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この冬瓜、5kg近くありました!
食べきれない!という方は1から2kgのミニ冬瓜がオススメです


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種とワタはこの部分。柔らかいので簡単に取れます

 

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まずは冬瓜のみ煮て、出汁を吸わせましょう

 

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豚肉を足すとさらに出汁にコクが加わります

 

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くず粉で緩めのとろみをつけます。最後にしょうがを加えればあっさりした出汁にピリッとした辛みがプラスされます

 

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冬瓜の皮を薄めにむいたのは、この翡翠色を生かしたかったから。
時間がなければ厚めにむけば、早く火が通ります