この人口問題対策について記憶に新しいものに1970年代後半からはじまった中国の一人っ子政策が想起されます。この対策は中国に急成長をもたらしました。少なからず人が増えれば二酸化炭素排出量は増えていくのです。環境という側面を考えても、人口問題は大変重要な課題といえます。
早稲田大学環境総合研究センター
客員研究員
神宮文代
早稲田大学環境総合研究センター
客員研究員
神宮文代

皆さんは「マイ箸」をお持ちでしょうか?
最近はいろいろなところでマイ箸を持っている方がいらっしゃいます。
なかには、箸職人さんに作ってもらったマイ箸を使用している方などもいるようです。
割りばしを使用すると、1回でだいたい0.56gのCO2が排出されます。
みなさんは割りばしを1年間でどのくらい使用するでしょうか?
仮に1年間で100回しようしたとすると、
0.56〔g-CO2〕×100〔回〕=56〔g-CO2〕
となります。
56〔g-CO2〕削減できてお気に入りの箸で食べる事ができる。
マイ箸はいい事づくしですね!!
ぜひ皆さんも使ってください。

早稲田大学環境総合研究センター
客員研究員
神宮文代

今回のテーマは「排出権取引とエコカー減税」です。
これもお金の話ですが、前回と違い直接的に環境に影響してくるものです。
まず、排出権取引とは、
国ごとに排出してよい二酸化炭素の量が決められていて、
その量を超えてしまうと国がお金を支払わなくてはいけない、というものです。
逆に、決められた枠より排出する二酸化炭素の量が少なければ、
排出できる権利を他の国に売ることもできます。
つまり、二酸化炭素を牛肉のように売り買いしているようなものです。
すると当然牛肉100gが500円というように、二酸化炭素にも相場があります。
今回は、一般的なものとして、二酸化炭素1トン当たり3000円(参考)とします。
この排出権取引がエコカー減税とどう関係してくるのかというと、
日本は多額の税金を投入し、排出権取引を行っています。
エコカー減税も国民の税金によってその不足分がまかなわれていますので、
当然、二酸化炭素排出量削減効果が、
エコカー減税に投入した税金に見合っていなくては、国民も納得できないでしょう。
ということで、今回のテーマに行きつくわけです。
では早速お得意の比較をしていきましょう。
今回の比較の考え方は、次の式で表されます。
(走行距離)
=(比較対象車の減税額の差)÷(比較対象車のCO2排出量の差×3000円)
ここでいう「走行距離」とは、
「ハイブリッド車とガソリン車の排出権取引額の差(CO2排出量の差を金額に換算したもの)」と
「ハイブリッド車とガソリン車のエコカー減税の差」
が等しくなる走行距離のことを言います。(以下、「等しくなる走行距離」とします)
ここで、「等しくなる走行距離」は適正でなくてはなりません。
適正かどうか、今まで比較した「ヴィッツVSプリウス」、「エスティマ(HB)VSエスティマ」
の二種類で「等しくなる走行距離」を算出してみました。
では結果です。
(※排出権取引額=3000円/tonCO2、CO2排出量2.3kg/L(ガソリン))
点線で示してある部分が一般的な廃車までの走行距離なので、
「等しくなる距離」はあまり適正だとは言えません。
複数回に渡り、エコカー減税とハイブリッドカーについて見てきましたが、
みなさんはどのように考えたでしょうか?
中・長期的に見て、ハイブリッドカーがたくさん売れることで、
企業がどんどん研究を重ね、将来的にいつか環境負荷を下げるほどまで
技術を高める手助けになる、という意味でエコカー減税を実施している、
という考えもあるでしょう。
一方で、エコカー減税は、単に景気回復のための税制であり、
極端な言い方をすれば、定額給付金と同じ位置づけである、
といった考え方もあるでしょう。
環境をうたった税制である限り、
前者の考え方のもと行われている税制であってほしいですね。

早稲田大学環境総合研究センター
客員研究員
神宮文代

前回までハイブリッドカーを環境負荷の観点から見てきましたが、
決して納得のいく結果ではありませんでした。
今回はちょっと環境から距離を置いて、
ではなぜ今ハイブリッド車が人気なのか考えたいと思います。
消費者の視点、つまりお金の面からハイブリッド車を見ていきます。
やっぱりハイブリッドカーは燃費いいから使えば使うほど得するんじゃないの?
と、そんな考えもあるでしょう。
そこで、ハイブリッド車であるか否かでどのくらい費用に差が出るのか
見てみたいと思います。
考慮するものは、下の2項目です。
・車体購入価格(車体価格-エコカー減税額)
・燃料代(ガソリン代120円として、燃費カタログ値から算出)
この合計で比較します。
単純に費用の比較なので、今回はガソリン車もハイブリッド車もある
「エスティマ」で比較を行いました。

ポイントは、ハイブリッド車の方が車体価格が高いのに対し、
ガソリン車の方が燃費が悪いということです。
つまり、重要になってくるのは、何km走行するとハイブリッド車の方が
ガソリン車よりお得になるか、というところですね。
さて、早速その結果がこちらです。
エスティマの中でも、2つのグレードについて比較を行いました。
実線がハイブリッド車で、点線がガソリン車です。
ガソリン代からハイブリッド車がお得になってくるのは、
実線と点線が交わる部分から、ということになりますが、どうでしょうか?
なんと、低いグレードで交わっているのは走行距離20万kmの地点、
そして高いグレードに関しては25万km走ってもまだ交わりません。
今までなんとなく、
「ハイブリッドカーは燃料が少なくて済むからお得」
なんて考えていた人もいるんじゃないでしょうか。
実際はそうでもなさそうです。
ますますハイブリッド車の人気とエコカー減税に、
疑問を抱かずにはいられなくなってきました・・・
今回はちょっと環境から離れて見ましたが、
再度、環境の観点からエコカー減税に迫ります!
次のテーマは「排出権取引とエコカー減税」。
ではまた次回!

早稲田大学環境総合研究センター
客員研究員
神宮文代

前回、プリウスとヴィッツで製造時と走行時の環境への影響について
それぞれ比較してみました。
では、その二つをまとめて評価してみたいと思います。
比較対象は、プリウス、ヴィッツ、そしてここに中古のヴィッツを加えて見ます。
今回は、※資源強度原油換算量により比較する方法を用いています。
まずその結果から示します。

※資源強度原油換算量とは、製造段階から必要になるエネルギーを
全て原油量に換算したもの(≒環境負荷度)です。
つまり、環境への影響を表す尺度です。
ではグラフがどういうことを意味しているか見ていきましょう。
まず0kmの時点で差が出ています。
これは前回示した製造時での影響からです。
中古車に関しては、すでに製造されているものなので、
製造時の環境負荷は0としています。
そしてそれぞれの車が走行していくに従って当然使われる原油の量も増えていきます。
この増え方の違いは、前回示した走行時の影響からです。
この二つを併せると、
新車ヴィッツとプリウスは28790km、中古ヴィッツとプリウスは81970km
の走行距離で交わることになります。
つまり、この距離より長く車を使うなら
プリウスのほうが必要な原油の量は少なくて済みますよ、ということなのです。
81970kmって、結構な距離ですよね・・・
今まで当然プリウスの方が環境に優しいでしょって思っていた人も多いかと思いますが、
実は今回のような見方をするとそうでもないんですね。
でもハイブリッドカーは減税額も大きく、売れているのは事実です。
次回、また別の視点で見てみたいと思います!
子どもも大人も大好きなイベント、クリスマス・お正月が過ぎました。少し時間がたってしまいましたが、クリスマスのイルミネーションに関してひとこと。クリスマスが近づくと、早々とここあちらが夕方近くからイルミネーションに彩られていましたね。でも、一日の消費電力は?ご家庭の庭先からイルミネーションスポットのある観光地まで、地球規模で考えたら・・・><。近頃では、太陽光を利用したイルミネーションも作られているそうですが、思い切って電気を消して夢の中でサンタクロースを待つ、こんなクリスマスも素敵ではありませんか。


本当にエコな自動車選びとは何か。
その答えに少しでも近づくために、プリウスとヴィッツの比較を行いました。
例によって、今回も自動車の製造段階から使用段階まで考慮に入れて
環境負荷の大きさを見ていきましょう。
ということで、早速それぞれ製造段階で環境に与える影響を、
ELP(参考:番外編)を用いて比較してみました。
その結果がこちらです。

なんと、プリウスはヴィッツに対して約1.5倍も環境への負荷があるようです。
走り出す前からこれだけのハンデを持っているんですね・・・
では、次に走行時に環境に与える影響を比較してみます。
その結果は、
このようになっています。
こちらは逆にヴィッツがプリウスに対して約1.5倍大きな値になっています。
製造時と走行時を別々に見てみると、このようになりましたが、
果たして総合的に見るとどんな結果が出るのでしょうか。
続きは次回!