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第14回 「みなし効果」

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 前回の続きで、CO2の数値の見方に関するちょっとしたアドバイスです。「みなし効果」という言葉はあまり耳にすることはありませんが、知っておくとCO2の数値を見る目が変わってくると思います。

 

 乗り物で考えてみましょう。例えば、マイカー通勤を抑制するとします。そうすると、その分だけガソリンの使用量は減りますよね。その分だけ、CO2削減につながります。一方、「鉄道は飛行機に比べて、●●%CO2削減!」という広告があったとします。これは、計算上は、間違ってはいません。例えば、1人、1kmあたりのCO2排出量を計算すると、鉄道の方が小さくなりますので、その差をとって表示すればよいわけです。しかし、問題は、「一人の人が東京から大阪へ行くのに、飛行機ではなく鉄道で行くことにしたから、CO2が削減されるか否か?」という点です。これは、鉄道と飛行機の便数が変わらなければ「NO」です。こうした場合のCO2削減効果を「みなし効果」と呼ぶことがあります。

 

 黙されているのではないかと思う方もいると思います。確かに、この「みなし効果」だけが一人歩きをして、実際は減っていないのにあたかもCO2が削減したかのような言い方をするのはよくないことです。しかし、みなし効果には意味があります。上記の例でいくと、鉄道の環境配慮をPRすることによって、社会全体で鉄道の利用者が増加して、飛行機の利用者が減少したとします。それによって、東京-大阪間の飛行機の便数が減ったとします。そうなったときにはじめて、上記の「CO2削減」が達成されるわけです。つまり、「みなし効果」は、消費者の意識や社会システムの変革が実際に起こったときに、どうなるかを計算している値とみることもできます。

 

 問題なのは、こうした数値を算出し、消費者向けに情報開示している方々がそれを理解しているかどうかです。また、乗り物は、単にCO2だけでなく、その利便性も含めて評価すべきものであることも言っておきたいと思います。

 

 前回と今回で申し上げたいのは、「数値に惑わされないこと。」です。

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